「天体観測の魅力? 探している星が見つかった時、見えにくい星が見えた時、肉眼で見えない星をカメラで写せた時のうれしさですかね」
そう話すのは、奈良県香芝市でソフトウェア開発の会社を経営する上田直生(なおき)さん(52)だ。
幼い頃は天文学者になるのが夢だったが、大学で電子工学を専攻して企業に就職した。
勤め人だった時は夜空を見上げる暇もなかったが、2004年に独立してから再び望遠鏡をのぞき込むようになった。
そんな上田さんの元に20年12月、手紙が届く。
「上田様はお忘れになっているかと思いますが、文通をしていた者です」
どこか見覚えのある文字に「あのお兄さんだ!」とピンときた。
天文雑誌を通じて文通してい…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル